【六本木の10坪店舗<路面店>】「考えるだけじゃなく、“考えながら動く”のが大切!」 高知県観光特使もつとめる「土佐しらす食堂 二万匹」のオーナー・岩本さんにインタビュー!<後編>

10坪の可能性を信じ、挑戦している方のお話を聞く「10坪ストーリー」。前回に続き、しらす専門店「土佐しらす食堂 二万匹」を2020年、六本木にオープンした、高知県の観光特使・岩本さんにお話をうかがいました。

■物件選びは「コの字カウンター」にこだわりました。

料理屋さんでの修業時代から、いつか「コの字カウンター」の酒場がやりたいなと思っていたんです。

お客さんの人数が急に増えてもちょっと詰めていただいたり、角をつかって4名でも食事を楽しめて、お客様同士のコミュニケーションもとりやすくなるかもですし。

なんといっても、スタッフが動きやすく、私を含めて3人のスタッフが無理なく働けるサイズ感がいいな、と考えていたんです。わたし自身、高知県特使のイベント活動のご依頼も受けていて、突発的にお店を留守にすることもあって無理のないお店がいいなと。

いまはなんといっても人手不足のご時世。ランニングコストは最低限に抑えて、店外の活動を続けながら、高知やしらすを宣伝するためにも大きな箱(店舗)はいらない、と思ってここに決めました。

無理ないサイズという意味では、わたしたちのお店で大事にしていることは「健康第一」。

わたし含めてスタッフみんながが「よく食べて、よく眠って健康を大切にしてもらいたい」。いまのスタッフはお互い最寄り駅も近いこともあって、帰宅時には駅前のコンビニでビールを調達し、一緒によく飲んで雑談しています。これがミーティングになっていたり(笑)。

■開業・経営には苦労もあり。でも、チャレンジすることが楽しい

開業に備えて、自己資金はある程度貯めていましたが、日本政策金融公庫に融資をお願いしたところ、想像以上に大変でした……。

会社として融資を申し込んだのですが、融資側の仕組みにそって情報や資料の整理をするのに労力がかかりました。個人事業主としての確定申告とはレベルの違う税務のことも知っていい勉強になりました。

資金のことだけでなくて、お店作りそのものもいろいろ大変だったんですが、お店ができたときの喜びはもちろん、日々、お客さまがいらっしゃったときは本当にうれしいですし、楽しい時間を過ごせています。

いまは、レアな高知の地酒や新鮮な美味しい野菜を取り寄せています。このお店を高知のいいものをどんどんみんなに知って、食べてもらうための小さなアンテナショップにしたいんですよね。

そんなチャレンジを続けていること自体が楽しいですし、「わたし、生きているなあ」という実感があります。

■10坪飲食店開業を目指す方へのアドバイス

事業計画だとか考えることはたくさんあって、すごく大事ですが、考えながら動くことを忘れないでほしいです。

最初はなかなか進まず、重い進みに感じるときもあるけど、一気に加速するタイミングがあると思うんですよね。わたしがそうだったから。

しんどいときがあることも折り込み済みで、考えながら動く。ちょっとでも動いていれば、考えていたこととまったく関係ないことが起きることで、それがいい形に好転したりするんですよね。変化を恐れず、とにかく「考えながら動くこと」が大切です。

あと、私はコツコツ自己資金を貯めてきましたが、苦労してためたお金なら大事に使うでしょうから、自己資金は貯めなきゃいかんぜよ!(笑)

‐岩本さん、取材のご協力、ありがとうございました! 

ご自身含めスタッフさんの健康第一で、身の丈にあった飲食店経営を目指している点、とてもいいですね!

経営には「ヒト・モノ・カネ」がいるといいますが、「ヒト・モノ」は万全、しかし「カネ」の分野で壁にぶつかったいうお話もリアル。

でも、なかなか最初からうまくいくものではないからこそ、「考えながら動く」ことが大切ですよね。

【※取材店舗情報※】

店舗名:土佐しらす食堂 二万匹

住所:東京都港区六本木7-10-30第2清水ビル1F

電話番号:03-6455-4761

※FBメッセージで予約を受け付けています。

営業時間:16:30〜23:00

定休日:日曜日・祝日

<食べログ>

https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13242968/

kazuki nishiyama